セラード珈琲 取扱商品の地域別味覚特長 2010

取扱商品の地域別味覚特長

弊社は現在ブラジル国内3地域のコーヒーを取扱っております。
①セラード・ミナス地域産
②南ミナス地域・カルモ・デ・ミナス地区産
③マタス・デ・ミナス地域産

それぞれ気候や地形が異なり、味への影響があります。
細かく言えば同じ地域で生産されたもの、さらには同じ農園で収穫されたものでも味は異なり、同じ農園内の収穫物からSCAA方式で60点のコーヒーや85点のコーヒーも出来たりします。
しかし、点数はそれなりに取れても、その地域では出す事の出来ないフレーバーがあり、逆にその地域に多く出るフレーバーがあります。 それが地域の味です。
勿論、その地域で生産すれば全てのコーヒーに、そのフレーバーがある訳ではありませんので、地域の味を説明する事は難しい部分もあります。
あくまでも、「その地域の特別なものは比較的そのようなフレーバーが出やすい」という地域でも限定されたスペシャルなものから、「地域全体的に」といった広範囲なものまで、以下説明しておりますので言葉のニュアンスにご注意ください。
また、人により感じるイメージは変わりますので、この味覚特長は弊社の鑑定士(kayama)個人がまとめたレポートとします。
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※画像の文字が小さく、読み取れませんので以下の通り同じ文と、さらに付け加えて説明いたします。

 

 ミナス州・セラード地域産
この地域は雨季と乾季がハッキリしていて、収穫時期に雨が降らない点と、機械化が可能な地形であることから最新設備が多く、品質が安定している。
特にセラード地域のコーヒーは欠点が出ることが少なく、世界中の大手ロースターや商社から、早い時期に買いが入る。
品質安定によって平均点が高いので、SCAAの採点方式で80点〜82点レベルのスペシャルティであれば、大量に生産できる地域でもある。
味覚特長はナッツ系であり、カカオなどのチョコレートフレーバーが中心。 全体的に酸味が弱い地域である為、一般消費者でもチョコレートフレーバーを感じやすい。 セラード地域は標高1,000m前後の農園が多いのだが、1,150m以上になると酸味が強調されてくる場合がある。1,200mともなるとあまり栽培されていないので代表的なコーヒーとは言えない。(※弊社の扱うグループ農園は1,150m以上の農園が多いので注意)  気候や最新設備の影響で、この地域のコーヒーに雑味が少ないのも特長といえる。

南ミナス地域・カルモ・デ・ミナス地区産
南ミナスと言っても範囲は広い。南ミナスはセラードと似たような地形(やや平地)での栽培もあれば山岳地での栽培もある。中でもカルモ・デ・ミナス地区とその周辺の一部は特別で、一般的な南ミナス産のコーヒーと一緒にしてはならないほどのコーヒーが生産される。 この地域は2000年近くまでWashedなどの設備が殆ど無く、高品質コーヒーの産地として注目されていなかったが、スペシャルティに関心のある一部の生産者たちによって品質への投資がはじまる。そして2002年の品質コンテスト(COE)でチャンピオンになって以来一躍有名となった。小ロットでもスペシャルティでスコアを求めるならこの地域と言える。
この地域は平均気温が低く、特に1200m以上の高地産のコーヒーには柑橘系の良質な酸味が有り、シュガーシロップやメープル、はちみつのようなシロップ系の甘い香りも特徴。 この地域のコーヒーは、ブラジルと言うよりも中米系の味に近い。
また、ボーディーは強いが、澄んだ切れ味の良い酸味があり、アフターテーストとしてのコーヒー持続感が短く感じるコーヒーも多い。
※同じ地域でも品質の差は大きく輸入には注意が必要。

マタス・デ・ミナス地域産

この地域の山岳地では、1300mを超える場所でもコーヒーが植えられていることもあり、1200mは珍しくない。(※1300mと言うと世界のコーヒー産地を見渡してもそれほど高くはないが、標高を鑑みる時、世界中の産地を並べてはならない。ブラジルで1300mはコーヒー栽培の限界に近く、まともな生産量も見込めないことが多い。 簡単に推測するには、標高より、むしろ気温で見る方が良いかもしれない。)
特徴としては酸味の強いコーヒーも多いが、質は糖分の少ない尖った柑橘系の酸が比較的多い。良質のものはキャラメルのようなフレーバーとコクが有り、酸味はバランス良く中和する。 口の中をマッタリとさせ、コーヒー感は持続する。

日当たりなどの発育環境だけでなく、この地域は品種の研究などスペシャルティに対し発展途上とも言え、特別なコーヒーを生産できる地域として今後、大いに期待が持てる。(※弊社の契約している生産者は2000年に品質コンテスト(COE)でチャンピオンになっております。)


 最後に
広大なブラジルには、今後も幾つか高品質産地となる可能性のある地域が出てくるかもしれません。
現在No.1とも言われているカルモ デ ミナス地区も1999年にセラードの役員がコンサルタントに入るまで誰も知りませんでした。 カルモ・デ・ミナスの生産者達も「カルモ」でスペシャルティが生産できることを疑っていたと同時に、この地域は何かしなければ機械化が進んでいく栽培地域に遅れ、コスト的にも苦しくなり、やがては栽培できなくなるのではとまで悩んでいました。
2004年までのコンサルタント契約でしたが、2002年にブラジルNo.1になって以来、安定して最高品質を生産しています。

良いものを買ってくる事は、お金さえ払えば簡単ですが、カルモ デ ミナスのように、可能性はあるが、気付かないまま埋もれてしまっている地域があるのでは?・・・と未来を考えてしまいます。何もしなければ良いコーヒーが生産できない悩める地域もまだあるでしょう。
勉強熱心で経済力のある生産者であれば、そのうち自力でブラジルスペシャルティを楽しませてくれる事でしょう。 しかし、経済的理由など、何かしら諦めている地域からも、誰かが長い目で生産者と一緒になって取り組めば、カルモ デ ミナスに勝負出来る安定して素晴らしいコーヒーが生産できるようになるかもしれません。

弊社は現在マッタス デ ミナスで「最高品質安定生産」に取り組み始めましたが時間がかかる事です。
最高品質のコーヒーは、たまたま収穫された物ではなく、安定生産(再現性)が無ければ生産者にとって、それほど意味がありません。
 このようにして多くの地域で安定生産が可能になった時、各地の美味しいコーヒーが飲めるだけでなく、この「地域別味覚特長」も修正されていくことでしょう。
 地域と味覚特長2010年11月(kayama)

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