エヴェラルドの農園に於ける労働力は、大方が家族である。彼の3人の息子はコーヒーの作業に参加する。収穫のみ補助としてだけ日雇い労働者と契約を結ぶ。
農場で植付てから6年もしくは7年の若木に対して、彼は、適度に熟した実だけを選別して手摘み行う。その後、もっと古く樹高が高くなったコーヒー樹は、作業を容易にするために、摘みとり機により収穫される。
また収穫されたコーヒーは、味と香りの劣化を避けるため乾燥場へ運ぶまで、3日以上、畑に置かない。
畠から到着したコーヒー豆は、“カフェ・ボイア(低品質のコーヒーの実)”を分けるため水槽に通す。次にエヴェラルドは皮むき機にかけ、そこで熟した実の皮を剥き、更に選別をするために同時に青実も分けられる。また彼は、乾燥の間にコーヒーを発酵させる可能性のある、あらゆる雨や湿気を避けるため、ハウスを建ており、露天の広場での乾燥から、ハウス内での乾燥への移行を計画している。
畠の畝間には、雑草管理の補助的な作業として年に一回、除草剤が散布され、彼は農薬を4年以上に渡って使用していない。なぜなら以前使用していた時は、気分が悪くなったからである。エヴェラルドは、環境保全に重きを置き、彼の所有地のほぼ半分は再生林で形成されている。同農園は多くの水源を有する。そして20年ほど前、農園内に湧き出ていた水が枯れ始めたことに彼は気づいた。その時から所有地の各所に再生林を残すことした。彼は環境保護法が100年前に施行されるべきであったと言いながら、昨今、再生林とするためにユーカリの木も伐採し、心配する。 |