幼い頃からエヴェラルドは、畠で家族を手伝う為に働かなければならなかった。
家庭での快適さは僅かで、干し草で作ったマットレスで兄弟は共に寝、自分専用の一つの履物もなかった。
しかし食べなければならなかった。
今実現した生活と比較すると、子供時代は耐えるのみであったとエヴェラルドは思う。
しかし当時、彼らは他の方法があるなどとは想像もしなかったし、それなりに幸せだった。
青年の時、彼は働くための僅かながらの土地を持つことを夢見ていた。
そしてまだ彼の父親が亡くなる前にこの夢は実現したと語る。
コーヒー栽培は、多くのことを実現する手助けをしてくれた。
物質面では、今の家、一台の自動車、彼の農園事業の拡大を与えてくれた。
また多くの友情、地域外の人々との面識、大地に関する知識をもたらした。
エヴェラルドの意見として、スペシャリティコーヒーは、同地域と農村の生産者達を再認識させた。
始まったばかりではあるが、追い求めるには申し分のない道であると彼は信じる。
生産者たちが同地域で多くの生産をするためには、コーヒー袋は良い価格で販売されなければならない。
そうすれば仕事も増える。
事あれば、他がそれに連なるものである。
供給できるコーヒーが、より多くになるに従い、またこの地域がバイヤーに知られることになる。
とにかく、自分でもいつも言うように「上へ行くために腕まくりをし、質を得るために沢山働く」ことだとエヴェラルドは思っている。
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