ロナルドは、一族の中でのコーヒーを生産し始めてから三世代目となり、これを本業とする。
始めた当時、より大きな難題は、収穫後の作業(選別と乾燥)をするインフラ設備の不足であり、フォルキーリャ・ド・リオのコーヒーの果実は何時も可能性があったにも拘らず、仲買人に買い叩かれていた。
ロナルドが、知識を採り入れ、徐々に品質を向上させながらクオリティー・コーヒー専念し始めたのは、昨年(2015年)である。
同地域では、10月とは別に、3月の2回の開花がある。
コーヒー樹で3月開花の実が熟す頃、以前開花した残りの実があるが、以前ロナルドは、全てを一緒に収穫していた。
同地域の友人の指摘で、彼は畠で手作業により選別しながら、3月開花の実を別に収穫するようになった。
この選別された最初の収穫では、カッピングの結果は、味や香りが特徴的で、信じられない程の品質となった。
そしてロナルドは最初のスペシャルティ・コーヒーの販売を成し遂げた。
クオリティー・コーヒーの生産は、その経験的な知識が要求される。
よって、一つの挑戦であり、同時に生産者の仕事の向上である。
今日、砂糖なしでコーヒーの味を楽しむことも含め、彼のコーヒーの取扱方法や、接し方など、いくつかが大きく変化した。
彼の収穫から乾燥までの方法は、同地域の一般的な方法とは少し異なる。
コーヒー樹に多くの青実がある収穫の開始時期、彼は熟した実だけを選びながら、一粒ずつ手摘みする。
コーヒー樹で実が熟すに従い、同様の作業が継続して行われる。
収穫期の最後に、コーヒー樹で大方の実が熟した時点で、摘み取り機を使用する。
全ての収穫されたコーヒーは、味や香りの特徴、現場での作業方法、収穫日に従いマイクロ・ロットに分けられる。
その後、乾燥工程を行う為、コーヒーは乾燥場へ持って行かれる。
乾燥は、乾燥工程で発酵や味の汚れが出ない様に彼が建てたハウスの中で行われる。
主に収穫期の終盤、摘み取り機での収穫を手伝ってもらうため、日雇い労働者と契約交わす以外、ロナルドは全ての労働力を自前で賄っている。
またロナルドは、ヴィトール・エマニュエルという14歳の一人息子がいる。
彼はコーヒー栽培にあまり携わらない。
なぜなら学校での勉強に専念する時期であるので。
しかしロナルドは、今年、もう息子にコーヒーの取り扱い方を教え始め、息子が仕事に興味を持ってもらいたいと思っている。
ロナルドは、コーヒーの畝間の雑草が多く繁殖する時期、除草剤を年1度使う。
それ以外は、草刈機のみでコントロールする。
環境の重要性に対する認識が益々一般的にも言われる様になり、彼らの世代においては、環境保護の重要性は意識されている。
特に同地域における水源の消滅や、水の減少により、その重要性を感じ始めたとロナルドは語る。
彼は、永久保全地区や、彼の父親の農園、山の頂に再生林を残す他、コーヒー栽培においても、より適切な注意を払っている。
ロナルドの二つの所有地は、一つは一家が父親より相続してもので、もう一つは彼が購入したものである |